高木啓吾理事長年頭挨拶

 新年は自然災害で始まりました。能登半島のマグニチュード7.4の大地震は甚大な被害をもたらし、余震は1週間経過した現在1220回と落ち着く兆しがなく、ライフラインの寸断と低気圧による雨、雪が加わり、住民の健康状態は低体温症によって深刻化しています。被災者の方々の一刻も早い救命と救助が望まれますが、被害の全容がつかめず、復旧の見通しが立っていないのが現状です。

 

 神奈川県下でも、首都直下型地震、東海大地震が間もなく迫っています。災害時には自身を守ることを優先しなくてはなりませんが、私たち医療関係者は入院患者さんと地域住民の命を守る義務があります。ことに多くの高齢者が生活しているここ戸塚区南西部地区では心身全体を診るいわゆる“全人的医療”が欠かせません。全職員は災害時にどのような役割を果たすべきなのかはすでに把握していますが、今一度、各職員同士の横の連携も確認しておかなくてはなりません。

 

 さて医療法人横浜博萌会はお陰様で徐々に大きく成長し、急性期から慢性期の切れ目のない医療と介護が充実しています。地域から期待される医療を推進するために年々新たな役割も加わってきています。『患者さんと共に歩む面倒見のいい病院』をスローガンに、各職員には従来の働き方を見直し、ともに働く大切な仲間と声を出しあいながら多角的な業務を推進していきますので、どうぞよろしくお願いします。

 

 私は理事長として満11年になりました。本年3月末日で退任します。長きにわたりご支援いただきましたこと御礼申し上げます。退任後は当院の総合診療医を目標に引き続き仕事をしていきます。