診療技術部
薬剤科
薬剤科紹介
『入院前~退院後(施設・在宅)を見越した薬物治療と管理・服薬支援の実施』を薬剤科の基本方針とし、患者さんが入院中はもちろん、退院後も安定して、継続した薬物治療が続けられるように日々の業務に勤めています。中小病院の薬剤部門ですが、精神薬物療法専門薬剤師、NST専門療法士、生薬・漢方認定薬剤師、認定褥瘡薬剤師など専門・認定資格を有する薬剤師も多く在籍しています。
資格取得者
- 日本精神薬学会 認定薬剤師 1名
- 日本病院薬剤師会 精神科専門薬剤師 1名
- 日本病院薬剤師会 病院薬学認定薬剤師 2名
- 日本褥瘡学会認定薬剤師 1名
- 日本薬剤師研修センター 漢方生薬認定薬剤師 1名
- 日本薬剤師研修センター 認定実務実習指導薬剤師 2名
- 日本薬剤師研修センター 研修認定薬剤師 2名
- 日本臨床栄養代謝学会 栄養サポートチーム専門療法士 3名
- パーキンソン病療養指導士 1名
日本精神薬学会 認定薬剤師 | 1名 |
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日本病院薬剤師会 精神科専門薬剤師 | 1名 |
日本病院薬剤師会 病院薬学認定薬剤師 | 2名 |
日本褥瘡学会認定薬剤師 | 1名 |
日本薬剤師研修センター 漢方生薬認定薬剤師 | 1名 |
日本薬剤師研修センター 認定実務実習指導薬剤師 | 2名 |
日本薬剤師研修センター 研修認定薬剤師 | 2名 |
日本臨床栄養代謝学会 栄養サポートチーム専門療法士 | 3名 |
パーキンソン病療養指導士 | 1名 |
業務内容紹介
① 中央業務
- 調剤業務
当院では主として、入院患者さんへの内服・注射の調剤を行っています。外来は院外処方せんの発行を原則(院外処方せん発行率:約98%)としているため、一つ一つの処方監査にも必要十分な時間をかけることが可能となっています。医師からの処方を受けた後、カルテ、身体情報、検査値、そして各病棟担当者との情報共有を基に適切な処方監査を行い、調剤を実施しています。必要に応じて疑義照会、処方提案を実施し、医師との事前プロトコルに則った処方変更も実施しています。 - 無菌製剤/抗がん剤調製
高カロリー輸液の調製、抗がん剤調製、麻薬の持続点滴(入院・在宅)は、無菌室内のクリーンベンチ及び、安全キャビネット内で薬剤師が調製しています。抗がん剤の調製は安全キャビネット内で閉鎖式デバイスを用いて調製を行うことで化学療法に携わる医療従事者への抗がん剤の曝露も可能な限り少なくなるように努めています。 - 製剤業務(院内製剤)
院内製剤とは、医療機関が独自に調合する薬剤で、一般に市販されていないが医療上必要とされるものを指し、当院でも薬剤師が医師の求めに応じて調製しています。製剤は、「一般市販医薬品では代替ができない薬剤」に限り調製を認め、薬事委員会・倫理委員会等で必要性・正当性を審査の上、院内製剤への登録を行っているため、調製可能な製剤は10品目程度に限定されています。
② 病棟業務・薬剤管理指導業務
- 入院時面談 / 薬剤管理指導 / 退院時指導
当院では4種類の機能の異なった病棟(一般急性期病棟・回復期リハビリテーション病棟・地域包括ケア病棟・地域包括医療病棟)すべてに薬剤師を配置し、多職種と連携しながら業務を行っています。入院時や入院中には、患者さんと面談を行い、持参薬の確認、アドヒアランス向上のため服薬指導や効果・相互作用・副作用などのモニタリングなどを行っています。退院時には退院後の服用管理に向けての退院時指導や、必要に応じて退院後に通われる予定の医療機関(保険薬局含む)に向けての情報提供なども実施しています。 - 持参薬管理
入院される前から服用している薬を持参された場合はすべて薬剤が、持参薬内容の確認、手術前休薬状況の確認などを行い、それらの情報を医師や看護師などと共有するように努めています。 - 多職種連携(回診・カンファレンス)
医師、看護師をはじめ多職種で連携し患者さんの治療・回復に努めています。
③ 医薬品管理業務
医薬品の発注・納品の他、院内の医薬品管理を行っています。必要とする医薬品を十分に確保し、その特性や法律に則って適切に管理することも薬剤科の重要な業務となっています。
④ 医薬品情報管理・提供(DI業務)
院内で採用している医薬品だけではなく、様々な薬に関する情報の収集・医療従事者への情報提供を行っています。医師、看護師、薬剤師その他職種からの医薬品関連の相談窓口となり、医薬品の適正使用、薬物治療効果の向上、また医薬品使用における安全性の向上にも努めています。
⑤ チーム業務
当院では多職種にて構成される専門チームがあり、その多くに薬剤師も参加し、薬剤師の専門性を活かした業務を行っています。
代表的なチーム
感染対策チーム(ICT)/医療安全対策チーム/栄養サポートチーム(NST)/認知症ケアチーム(DST)/褥瘡対策チーム/排尿ケアチーム(CCT)/周術期管理チーム/呼吸器管理チーム(RCT) など
⑥ 在宅部門連係
当院には200名を超える患者さんに訪問診療を提供しています。在宅療養をされている患者さんの薬物治療の向上や医薬品使用に伴う安全性の向上のため、2024年度より在宅担当薬剤師を配置しました。まだまだ運用体制を整えている段階ではありますが、在宅部門と連携し、カンファレンスへの参加、在宅患者さん入退院時の病棟担当者や保険薬局薬剤師との情報共有、患者さん宅への訪問、在宅持続麻薬の用量設定・調製、ワクチン調製など様々な在宅関連薬剤業務を行っています。
⑦ 長期実務実習
薬学部5年生の長期実務実習を年間3~6名ほど受け入れています。病院薬剤師の業務について理解を深めてもらえるよう、調剤や服薬指導だけでなく、病棟業務全般、チーム業務、多職種連携、薬薬連携など幅広い業務を経験し、将来のキャリア設定に活かしてもらえるように努めています。
教育体制
新入職員への指導は原則としてスタッフ全員で行いますが、新卒職員は入職3~5年程度の先輩薬剤師が教育担当者として教育期間の研修をサポートします。日々の小さな疑問、業務の悩みなども相談しやすい環境づくりに力を入れています。教育期間中は複数回の面談を行い、教育の進度や現状の確認を行います。教育期間は新卒の場合6ヶ月程度を予定しています。その後全ての病棟を半年~1年間でローテーションしながら病棟業務、薬剤管理指導、チーム医療など様々な薬剤関連業務の経験をつけ、病棟チームの中核を担える薬剤師となれるように指導・サポートしていきます。
また、様々な学会・研修会への参加やセコム提携病院グループにおける研修会への参加について助成制度も設けています。(詳細はお問い合わせください)
保険薬局との薬薬連携
当院の理念にもありますように、“予防医療・急性期から在宅まで、シームレスなサービスの提供”を実践するために、近隣の保険薬局や地域薬剤師会、病院薬剤師会との連携を進めています。退院の際には退院時服薬情報提供書をお薬手帳に貼付し、他の医療機関や保険薬局において入院中の薬剤関連情報を共有できるよう心がけています。
また、2023年3月より『院外処方箋問い合わせ簡略化プロトコル』を作成・運用開始しました。現在では18の保険薬局と契約し、多い月は180件以上の電話による直接的な問い合わせの削減に繋がりました。また、トレーシングレポート(TR)の薬剤部門での対応を開始し、医師や関係部門への共有を行っています。
(保険薬局様へ)
当院の『院外処方箋問い合わせ簡略化プロトコル内容』やTR対応の流れについては下記の資料をご参照ください。プロトコルへの参加希望やご質問がございましたら下記のアドレスまでご連絡下さい。
お問い合わせ
西横浜国際総合病院薬剤科
薬剤科長 芦塚拓也
Email:t-ashizuka@nishiyokohama.or.jp
TEL:045-871-8855(代表)
FAX(TR送付先:薬剤科):045-866-2423